書籍紹介 「シン読解力 学力と人生を決めるもう一つの読み方」
以前このブログでも紹介した「AI対教科書が読めない子どもたち」の著者である新井紀子氏の新著です。
「シン読解力」という言葉は、これまで言われてきた「読解力」とは違うものとだということをはっきりさせるために筆者が作った造語で、「知識や情報を伝達する目的で書かれた自己完結的な文章を自力で読み解ける力」と定義されています。
「自己完結的な文書」とは
1.新しく使う用語を導入する際に、定義と例が書かれており、すべての主張にその根拠が書かれている
2.解釈が一つ(一意)に定まるように書かれた文書
で、要するに教科書のような文書です。
つまり、「シン読解力」とは、文学作品や評論ではなく教科書を読むために必要な読解力のことです。
筆者はこの「シン読解力」を図るためのRSTというテストを開発し、すでに50万人の子どもや大人が受験しているそうです。
そこで得られたデータからは、RTSのテストと全国学力テストのすべての教科の点数の間に「かなりの相関」が見られたそうです。教科書を読む力が国語のみならず他の教科の点数にも影響するということです。
そのうえで、筆者は「シン読解力は才能ではなくスキルであり、子ども時代だけでなく大人になってからでもトレーニングによって身につけることができる」と言っています。この本の巻末には「シン読解力」を身につけるためのトレーニング問題が載っています。また、同じ筆者による「読解力トレーニング」という本も出ています。